電話対応
1.電話を受けるとき
■あなたは職場の代表者
電話での会話は迅速・的確・丁寧がなにより大切です。ゲストからの話しかけに対し、言葉や表現を探しているのでは社会人としての信頼、また会社のイメージを落とすことになります。反射的に敬語を使った表現で答えられるまで繰り返し練習(暗記)をしましょう。
■チェックポイント
①電話は左手でとっていますか?
②筆記道具とメモ用紙は用意できてますか?
③背筋を伸ばして姿勢は良いですか?
④先方の名前、社名、部署など復唱して確認しましたか?
⑤言葉の調子は丁寧で親切ですか?
⑥正しい敬語で応対していますか?
■とんでもない勘違い
馴れ馴れしさと親しさの表現の誤解、特に子供、お年寄りには馴れ馴れしく話しがちになります。あくまでもお客様ですから、親しくなっても礼儀正しく接するのが基本です。
2.言葉使い(敬語)について
■敬語の種類と場面
言葉はその人柄を示すものです。できる限り丁寧に、気持ちよい言葉で話すことを心がけましょう。また、常識ある言葉遣いで、明るくハキハキと話す事が大切です。決まりきった言葉にちょっと気の利いた言葉を添えられる様になれると、好感度アップ間違いありません。
■言葉の使い方
表を参考にして、繰り返し敬語を話す練習をしましょう。
■電話応対の基礎
⑴受信時は3コール以内で受話器を取る
なるべく早く電話をとりますが、電話を取るまでのコール回数によって応答を変えます。
【参考例】
電話を取るまでに鳴ったコール音の数によって受け方を分ける例をご紹介します。
▼3コールまでで電話を受けた時
おはようございます。〇〇ビレッジ、〇〇が承ります。(AM11:00頃まで)
お電話ありがとうございます。〇〇ビレッジ、〇〇が承ります。(午前11時以降の時間帯)
▼3コール以上鳴ってしまったとき
お待たせいたしました。〇〇ビレッジ、〇〇が承ります。
▼さらに数回鳴ってしまったとき
大変お待たせいたしました。〇〇ビレッジ、〇〇が承ります。
⑵第一声は明るく
①第一印象は声で決まる
あなたの声で会社の第一印象が決まります。
10歳くらい若くなったつもりで、少し声を高めに張り上げて、明るく元気な声で電話に出ましょう。
不機嫌な声や聞き取りにくい話し方はNGです。
⑶重要な情報はメモと復唱を
①まずメモをとる
先方の社名、氏名は必ずメモをとります。
②確認のため復唱する
取り次ぐ場合でも、担当者が不在の場合でも、先方の社名、氏名を必ず復唱します。
「鈴木様でいらっしゃいますね。いつも大変お世話になっております」
「鈴木様でいらしゃいますね。いつもありがとうございます。」
③うやむやにしない
相手の声が聞き取りにくい場合には、こんな言葉を使うと良いでしょう。
「恐れ入りますが、少しお電話が遠いようなので、もう一度お願いいたします」
「恐れ入りますが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
※注意 下記の使い方は間違いです。
「恐れ入りますが、お名前を頂戴できますでしょうか」
「頂戴する」はへりくだっていう語なのですが、この場合、名前をもらうわけではいのでこの使い方はNGです。よく使われることが多い誤りなので注意しましょう。
⑷自分の周囲の人に対して声を出すときは必ず保留にする
①近くの人を呼ぶ時にも、必ず保留にしてから
電話を取次ぐときは保留にしてから声を出します。
せっかくきれいな声で電話を取っても、急に地声になって
「佐藤さ〜ん、でんわ〜。」などの声が相手に聞こえてしまうのはNG。非常に聞き苦しいものです。
②社内で相談するときも、周りの人に何かを尋ねるときも、保留にしてから
社内での相談ごとや、尋ねごとがすべて相手に聞こえてしまいます。声を出す時には必ず保留にしてから声を出します。
うっかり聞こえてしまう、悪い例
「◯◯さん、さっき出ていった?」
「すみませ〜ん。◯◯の注文が来ているんですけど、まだ在庫ありますか?」
「◯◯の件で電話が入ってるんですけど、わかる人いますか? 」
⑸相手を長く待たせない
①長く保留にしない
②たらい回しにしない
【取り次ぐ場合】
電話を取次ぐときも、担当者が電話を取るまでは電話から目を離さないようにします。もしなかなか電話に出られない場合には機転をきかせましょう。
▼折り返し電話をさせる
「恐れ入ります。少し時間がかかりそうなのですが、折り返しお電話を差し上げるようにいたしましょうか?」
▼別の担当者が代わりに用件を聞く
この場合は同じ部署の人につなぐと良いでしょう。
「大変お待たせして申し訳ございません。佐藤は今、取り込んでいるようです。別の者でよろしければ代わりにご用件をお伺いいたしますが、いかがでしょうか?」
【自分が応対する場合】
自分が応対する電話を一旦保留にするときがあります。こうした場合にも、あまり長く保留にするのは失礼になります。
例えば…
●即答できない(考慮すべき)案件
●回答のための調べものが必要な案件
●上司に相談して答えなくてはならない案件
●社内で相談して答えなくてはならない案件
こうした場合、長くお待たせするよりも、かけなおす方が印象が良くなります。
▼折り返し電話をするとき
「恐れ入ります。少々お時間を頂戴したいのですが、折り返しお電話を差し上げてもよろしいでしょうか?」
「恐れ入ります。その件に関しましては折り返しお電話をさせていただくということでよろしいでしょうか?」
【クレームの電話】
受けた電話がクレームの場合には、相手をお待たせすること自体が更に先方に対して失礼になります。
また、最初はクレームの内容でなくても、電話の対応者がお待たせしたり、たらい回しにする事によってそれがクレームにつながるケースもあります。万一保留にする場合にも、すぐに会話をつなくようにしましょう。
苦手意識を持つとそれが声に出て相手に伝わります。例えばクレームの電話を受けた際に急に暗いトーンになる、小さな声になるなどの応対をするオペレーターがいますが、正当な理由でかけている相手に対して正しい電話の受け方とは言えません。はっきりとした声で、落ち着いてきちんと受け答えをしましょう。
【クレーム電話の対応の仕方】
①冷静に対処しましょう。
②相手の言い分を最後までよく聞きましょう。
③敬語を忘れないようにしましょう。
③言い訳をしないようにしましょう。
④苦情に大小、軽重の差をつけてはいけません。
⑤苦情処理は迅速にしましょう。
⑥必ず上司に報告しましょう。
⑦上司の指示を仰ぐまで約束事をしてはいけません。
⑧誠意をつくして対応しましょう。
※苦情電話は自社にとって貴重な反省材料。改善情報が得られるチャンスと考え、積極的に対応する心構えをもちましょう。